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薬用植物の世界

甘草(カンゾウ) Glycyrrhizae Radix

 

 

基原 マメ科 Leguminosae ①Glycyrrhiza uralensis Fischer または ②Glycyrrhiza glabra Linné の根および,ストロンで、ときに周皮を除いたもの(皮去りカンゾウ)

局方規格:本品は定量するとき換算した生薬の乾燥物に対しグリチルリチン酸2.0%以上を含む

産地:①内蒙古、吉林省、山西省、陝西省、寧夏、甘粛省、黒竜江省 ②甘粛省、内蒙古、新疆、ロシア、イラン、オーストラリア

成分 トリテルペノイドサポニン(グリチルリチン酸2.0%以上)、フラボノイド(リキリチゲニン、イソリキリチゲニン)など
薬理 抽出物:抗潰瘍、デオキシコルチコステロン作用、エストロゲン様作用、鎮咳

グリチルリチン酸:抗潰瘍、潰瘍修復、副腎皮質刺激ホルモン様作用、抗炎症、抗アレルギー、
鎮咳、インターフェロン誘起

非グリチルリチン酸含有画分:抗潰瘍、胃液分泌抑制、潰瘍修復、鎮痙、膵液分泌促進

エキス製剤(デグリチルリチネイテッドリコリス):胃粘膜血流量増加

イソリキリチゲニン:鎮痙

効能主治 効能:胃腸機能を調え緊張をとる、肺の津液を補い鎮咳去痰する、薬物・食物の中毒を解毒する
外用して皮膚の炎症を止め、またトゲ抜きに用いる主治:咽喉腫痛、消化性潰瘍、化膿性の各種できもの、薬毒、食中毒。(炙り甘草)脾胃の虚弱、食欲不振、腹痛と未消化便、疲労による発熱、肺機能衰弱による咳嗽、動悸、けいれん、引きつけ発作
 備考 甘草の飲片をそのまま、もしくは蜂蜜につけて炙ったものを「炙甘草」と称する。甘草は清熱解毒の力が強く、炙甘草は補中益気の効能が強い。漢方処方で最も汎用される生薬、甘草エキスは煙草や醤油などの矯味料としての需要も多い。ミネラルコルチコイド作用により、長期間多量(1日50g以上)服用すると低カリウム血症、高ナトリウム血症、浮腫、高血圧、心臓障害を起こす、極端な場合は偽アルドステロン症を発症する。
引用文献 根本幸夫 監修「漢方294処方生薬解説」2018年、徐宜厚・王保方・張賽英 編著「中医皮膚科学」2017年
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